角膜潰瘍
目の表面(角膜)に傷ができた状態です。原因は様々ですが、痛みを伴う事が多いです。ペットの痛みのサインはわかりにくいですが、目をショボショボさせたり、目を閉じたままにしたり、涙がたくさんでたりすることが多いです。
下のような症状があれば動物病院で傷があるかどうかを調べてもらいましょう。
症状
ひどく痛がったり、黄色・緑色の目ヤニがたくさん出る時は要注意です。
⚠️角膜潰瘍の時に、さしてはいけない点眼薬があります。点眼薬を使用するときは必ず獣医師へ確認をお願いします。(下記参照)
検査
潰瘍部は緑色に染色されます。肉眼ではっきり見える傷もあれば、ごく小さな傷もあります。スリットランプで、角膜表面の評価も行います。
原因
角膜潰瘍の原因は様々です。
角膜潰瘍は進行すると、角膜穿孔(角膜が破ける)など重篤な状態になる可能性があります。治りにくかったり、再発を繰り返すタイプの角膜潰瘍もあります。
治療
・内科的な治療 エリザベスカラーの着用、目薬、飲み薬、コンタクトレンズ
・外科的な治療 内科的な治療が難しい場合には外科的な処置(手術)が必要になります。
ペット自身が擦って悪化しないようにするためにエリザベスカラーの着用が必要になります。エリザベスカラーは慣れていない子にとってはストレスになってしまいます。健康な時にカラー着用に慣れておくようにしましょう。
猫はカラー着用のストレスで体調を崩してしまうこともあります。おしっこを我慢して膀胱炎になってしまうこともあるのでご注意ください。様々なタイプが市販されているので嫌がらないものを選んで練習してみましょう。
カラー着用の時は以下の点を確認してください
・お食事とお水が取れているか
・排便排尿がきちんとできるか
食事(水)は小さな台をご使用いただくと、カラーをつけたままでも食べやすく(飲みやすく)なります。
角膜潰瘍の治療はご自宅でのケアが欠かせません。点眼をする時に経過を確認するようにしてください。
ご自宅でのチェックリスト
・目の痛み(ショボショボしたり、目を閉じる)はどうですか?
・目の赤み(白目の充血)はどうですか?
・目ヤニはどのぐらい出ますか?
前日より明らかに症状が悪くなっている時は病院にご連絡をお願いします
角膜潰瘍と診断されたら、傷が治るまでしっかりと治療を継続する事が大切です。
⚠️市販(ペットショップ・オンラインサイト含む)や、人用の目薬の中にはドライアイ・角膜潰瘍の時などににさしてはいけない目薬があります。
点眼後一時的に症状が良くなったように見えても、のちに悪化する事があります。
飼い主様の判断で目薬を使用しないようにお願いします。