白内障と核硬化症

目の病気のことへ

ペットの目が白いと思ったら

「うちの子、目が白く見えるので白内障が心配です」このようなご相談をよくお受けします。

犬や猫の目が白くなった時、本当に白内障なのでしょうか。目には角膜・前眼房・水晶体・硝子体と、本来透明であるべき組織が存在します。そのいずれかが混濁すると、白く濁ったように見えます。混濁部位や、その原因により対処方法は大きく変わってきます。しばらく様子を見ていても大丈夫な状態の事もあれば、すぐに対応した方がいい病気のこともあります。

ペットの目が白く見える時には、動物病院で検査を受けるようにしましょう。スリットランプ検査で目のどこが濁っているのかを確認することができます。

白内障と核硬化症

どちらも水晶体が混濁し、目が白く濁ったように見えます。

白内障
核硬化症

核硬化症 加齢性の変化です。水晶体の核(真ん中)が白っぽく見えるようになります。犬や猫では8〜10歳以降に認められることが多いです。私達が老眼になるように、ペットの目も歳をとります。核硬化症は病気ではないので、進行したとしても視力は保たれます(光が目の奥まで届きます)。定期的に経過観察を行い、他にトラブルが起こらなければ治療の必要はありません。

白内障 水晶体が混濁する病気です。原因は様々で先天性、炎症性、代謝性、外傷性、加齢性などがあります。

病気の進行の程度によって①初発白内障 ②未熟白内障 ③成熟白内障 ④過熟白内障に分けられます。

進行すると見えにくくなったり、見えなくなったりする病気です(光が目の奥まで届かなくなります)。また、眼球内の炎症を引き起こし(水晶体起因性ぶどう膜炎)、緑内障などの重篤な合併症につながる可能性があります。白内障を早期に気がつくことで、目薬などを用いて合併症をある程度予防できる可能性があります。ヒトと同じようにペットの白内障は外科的な治療が必要になる場合があります。

水晶体の検査

・スリットランプ検査

・眼底検査

✳︎必要であれば散瞳検査、超音波検査、網膜機能検査

ペットの視力に不安がある場合や、目が濁っているのではないかと心配な場合は、動物病院で目の検査を受けることをお勧めします。

KOIRA KISSA Pet Clnic